学校日記

地域の「共助の力」

公開日
2023/08/27
更新日
2023/09/04

学校日記

 よく「自助(じじょ:自分の力)」、「共助(きょうじょ:地域で共に助け合う力)」、公助「こうじょ:市役所等の行政の力」という3つの言葉を耳にします。 私も教育公務員(学校の先生の別の名前です。)として、社会に出てから、何か大きな問題に直面すると「公助を担う教員として、何か対策を講じてください!」と言われました。 その中でも一番困ったことが、数年前に起きた台風19号の出来事です。 私の住む鴻巣市は荒川が横に流れているので、台風時の集中豪雨の時に、水害(水没)にみまわれる地域がありました。 非常時の対策準備や対応に関する打ち合わせも何もないまま、水没地域にある学校の教頭先生のところに市役所から緊急電話がかかってきて、「地域の住民の方々が体育館に避難するから、体育館の鍵を開けて、受け入れてほしい。」と要請がありました。 私が当時勤務していた中学校は、荒川堤防の横にあるので避難所指定されていませんでしたが、心配で豪雨の中、学校に行くと(ひざがしらのところまで水があり、校庭大きな魚が泳ぎまわっていました。)、近隣にお住いのPTA本部役員の方々が「教頭先生、あと1メートルぐらいで荒川の水位が堤防を越えてしまいます。」と教えてくださいました。 後で、聞いた話ですが、一時避難所に指定されていた学校では、毛布も食料も何もないまま、避難してきた住民の方々や緊急招集で呼び出された教頭先生たちは不安な中、朝を迎えたということでした。 そのような経験もあるので、「公助」よりもまずは、「共助」である地域の力で、もしものときの準備をする重要性を強く感じています。 幸いなことに、鶴二小校区は鶴二小に一時避難所を設営するという形式で、支え合い協議会さんや自治会さんが団結して、地域防災にそなえる準備を毎年、計画的に進めてくださっています。 学校では、子どもたちに「自分の命は自分で守る。」という「自助の力」を教えていきます。 地域のみんなで共に助け合う「共助の力」を地域の皆さんと一緒に子どもたちに教えていきたいと考えています。 本日の地域防災訓練準備会議お世話になります。 画像は、校長が個人のライフワークとしている「学校の地域一時避難所設営に関する研究」の一環として東北の被災地を訪れたときの画像です。(奇跡の一本松と旧大川小学校) 災害発生時は鶴ニ小の校庭に避難してください。お住まいの自治会名と、校庭のプレートの位置を必ず確認しておいてください!