学校日記

感想文を書く楽しみ

公開日
2024/07/13
更新日
2024/07/13

学校日記

 中学校の国語の先生をしていたとき、生徒さんたちから、夏休みが近づくたびに言われたことばがあります。「先生。感想文はどうやって書いたら良いのですか?」 「それはね、色々な眼鏡をかけて、好きな本を読めば良いと思いますよ。」 「たとえば、【おとなになれなかった弟たちに……】(偕成社 米倉斉加年)という本があります。 まずは「題名を考えるという眼鏡」をかけてみましょうかね? 本の中身を読まないで、題名だけ読んでみて、何か疑問に思ったことはありませんか?」 「大人になれなかったとは?」 「弟たちには、(たち)だから一人ではない?」 「弟たちに……の(……)には何が省略されている? どのようなことばが入る?」 「すごいですね。こんな短い時間で3つの疑問(なぞ)が。このなぞを解くように、本を読んでいけば、きっと面白い感想文になりますよ。」 新学習指導要領がそうであるように、今の時代の学びは、子どもたちに「見方や考え方」を育む流れになっています。 この夏、お子さんとさまざまな「本の読み方の眼鏡(視点)」を見つけてみませんか?